データマネジメントについて色々考えている時期で、今日は成熟度について。
様々なフレームワーク
とあるプロジェクトでデータマネジメント成熟度を測ろう、となったのですが、成熟度を測るフレームワークにも色々あるようです。
こちらの記事で紹介されているのは以下の3つです:
- CMMI研究所 が定めるもの(DMM)
- Deloitte 社が提供するもの
- Data Orchard 社が提供するもの
他にもウェブ検索していたら EWSolutions 社が提供するものも見つけましたが、大半はコンサルティング企業が有償提供するサービスが多いようです。
ちなみに Deloitte 社が提供するものは、アンケートに答えるだけで成熟度が測れるので面白そうです。ちょっと軸が独特な気がしますが。
DMBOK の書籍の中に紹介されているのは、
- CMMI データマネジメント成熟度モデル(DMM)(これは上と重複)
- EDM 協議会 DCAM
- IBMデータガバナンス評議会成熟度モデル
- スタンフォー ド・ データガバナンス成熟度モデル
- ガートナーのエンタープライズ・インフォメーションマネジメント成熟度モデル
…というように非常に多くのフレームワークが存在します。
さらに「DAMA-DMBOKはDMMAの準備や基準を確立するために利用できる」ともあって、DMBOK 自体を成熟度を測る基準にできる、とも書いてあります(ただしその方法やチェックリストは書かれていません)。
CMMI研究所 DMM(DataManagement Maturity)
唯一 CMMI研究所が定めるものが、CMMI の前身がカーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所であったことからなのか、無償でチェックリストが公開されています。以下のリンクからCMMI研究所が定めるデータ成熟度モデルのチェックリストがダウンロードできます:
CMMI Institute - DMM Model At-A-Glance - Japanese Language (Digital Version)
DAMA DMBOK での成熟度チェックリストは公開されていない
私が会社の方と読み進めていたのは DAMA DMBOK(v2) だったので、できれば DMBOK ベースのものがないかなぁと探していました。データ総研の記事によると、CMMI DMM と DAMA DMBOK の関係が紹介されていて、DMM は6カテゴリに対して DMBOK は10カテゴリ(v1当初?)ですが、DMM でも DMBOK 10カテゴリの内容は網羅されているとのこと。
データマネジメントマチュリティモデルその2 | 株式会社データ総研
それでも今から CMMI DMM ベースで成熟度を測るのがやや抵抗と手間があるのと、DMBOK の書籍内でも11カテゴリに対してレーダーチャートで成熟度を描画している図があるなど、DMBOK の11カテゴリをベースに成熟度評価できるようにも見受けられます。DMBOK が教科書だとすると、それをどう計測するかは各々の状況に応じて・・・ということなのでしょうか。
それに CMMI DMM だと書籍が英語のものしかなく、技術的な学習であれば英語でもよいのですが、会社に広めようと思うと日本語書籍がある DMBOK でないと苦しい気もしています。
データ総研では DMBOK を読み込み、独自のチェックリストを作成して成熟度評価されているそうです。すごいですね。そういったサービスを利用したい気持ちもありつつ… ひとまず簡易的なDMBOKベースでの成熟度評価チェックリストを作ってみようと思っています。意外と公開事例が見つからなかったので、ちゃんと整備して運用できれば、社外公開などもいつかできるかも・・・いやどうだろう、分かりませんが。。DMBOK の復習にもなって、今のところは楽しめています。
謝辞
Twitter で情報いただきました もりたく様、ありがとうございます!
DM成熟度チェックは各種コンサル会社が有償サービスでやっているケースが多く、CMMIのDMMを除くと公開情報は少ない印象です。
— もりたく (@moritata9) March 11, 2021
ただ、以下サイトにチェックリストの項目要素等が記載されてます。
DMBOKベースのチェックをする参考になれば幸いです。https://t.co/iFKKmojPaOhttps://t.co/IzWI2Hh0av